ダンモOB会事務局
Radio Program-Jazz Loft Anthology
♠ NY在住の星野正治さん (69鑑賞部) からの寄稿です
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Jazz愛好の皆様へ
1978年に他界したユージン・スミスEugene Smithと云うアメリカ人の写真家ですが、世界的な写真家として年配の方はご記憶にあると思います。そう、1970年代初めに九州の水俣病を取材するため日本に滞在し、水俣病の恐怖を写真で世界に発信した人でもあります。
そのユージン・スミスは郊外にあった家とは別に、1957年から1967年の間、ニューヨークのマンハッタンにロフトスペース(821 Sixth Avenue、花屋の多かった地域)を自分の仕事場として借り、そのスペースをジャズミュージシャンに開放し、本人も4千本に及ぶテープ録音と4万枚に及ぶ写真を残したのです。インタビュー、会話、ジャムセッションを録音していた訳です。
この貴重な資料の発掘があり、NY地元の公共放送WNYCから2009年に一度その貴重な録音の抜粋が放送されました。
それが何と、この2019年元旦の午前10時から午後2時までの4時間にまとめた再放送がありました。有難いことに、インターネットによりストリームで放送を聴くことが出来るのです。以下のサイトにアクセスすれば、聴くことができます。
https://www.wnyc.org/story/jazz-loft-anthology/ <――ここを開き、下段にある矢印をクリックすれば聴ける筈
念のため、そのサイトの写真と文章を最後に貼付けします。
Hour One、Hour Two、Hour Three (各1時間)は、ロフトに出入りしたミュージシャンのインタビューなどが中心で、時折りジャズの断片的な演奏も入ります。如何にロフトでの活動が始まったかで始まり、最後は時代の流れに合わなくなっていき、終焉を迎えることになるまでの経緯がインタビューを中心に進められます。
(1)1959年のセロニアス・モンクのタウンホールでの演奏会のためロフトがリハーサルに使われたこと、(2)この演奏会にも活躍した作曲家ホール・オバートンHall Overtonがジュリアードの先生としての活動の傍ら、このロフトへジャズミュージシャンとして頻繁に来ていたこと、(3)1958年から1960年までロフトに住み着いていたドラム奏者ロン・フリーRon Freeの思い出話、などがハイライトとなっています。
一番のお勧めはHour Fourです。これは基本的にジャムセッションの演奏で、貴重な録音であります。番組の中のナレーションで語られているように、ここでのセッションは聴衆を対象とするものではなく、ミュージシャン自身のためのものであったことです。 演奏内容は以下の通りです。不明の部分、訂正必要の部分が分かったらご教示頂くと助かります。
(1)3:40-10:10 曲目”???” Dave McKenna (p) Fred Greenwell (ts) Bill Takas (b) Ron Free (ds) 録音時期1960年3月
(2)10:45-16:40 曲目”???” Bill Potts (p) Zoot Sims (ts) Jimmy Stevensen (b) Ron Free (ds) 録音時期1960年
(3)17:30-18:25 断片、曲目”???” ??? (ts) 録音時期不明
(4)19:27-27:18 曲目 “Oleo” Paul Bley (p) Roland Alexander (ts) Eddie Listengart (tp) Jimmy Stevensen (b) Lex Humphries (ds) 録音時期1964年
(5)28:39-41:10 曲目”The 52nd Street Theme” Sonny Clark (p) ??? (bs) ??? (b) ??? (ds) 録音時期1950年代後期または1960年代初期
(6)42:03-43:00 断片、曲目”???” ??? (p) 録音時期不明
(7)44:37-52:10 曲目”When I Fall in Love” Chick Corea (p) Jimmy Stevensen (b) Joe Hunt (ds) 録音時期1960年代初期
(8)52:30-57:10 曲目”Taste of One???” Chick Corea (p) Jimmy Stevensen (b) Joe Hunt (ds) 録音時期1960年代初期
ストリームのお陰で楽しんで聴いて頂くことを期待しております。 星野正治 ==========================================================